作品製作年・完成年:2025年

なにも知らない

楠城昇馬監督作品 (都市生活映画)

「ただ見つめる」ということの難しさ

部下への指導がパワハラとして訴えられ、会社から一時的な自宅謹慎を命じられた琢磨。大学受験を控える娘の莉子は、父・琢磨を心配しながらも、密かに部下の妻と会う。

製作のきっかけ・着想

ハラスメント理解が高まる一方、理解しようとしない、できない人たちがいる。これは一つにはハラスメントの発生が、する側とされる側の認識の齟齬に基づいているからである。された側は傷を負うが、する側はたいてい悪気がない。この認識の齟齬は、裁判映画に似て映画における推進力を生み出すと考えた。なぜ認識に齟齬が生まれたのか、それを解消する余地は存在するのか。こうした問いに対して異なる立場から様々な主体が回答しようとするとき、「物語り」は消え、自ずと運動が立ち現われてくると考えた。

意気込みやメッセージ

都市生活特有のどこかけだるく、割り切れない感覚を感じていただけたら。

影響を受けた監督・作品・アーティストなど

侯孝賢監督、三宅唱監督

映画作りでこだわっていること

単純なショットをつなげ、前後のショット同士に連鎖反応を起こすこと。様々なイメージを喚起する力のある映画にすること。

現在注目している監督・アーティスト

小田香監督

監督プロフィール

2001年静岡県生まれ。大学入学を機に自主映画の制作を開始。これまで劇映画や再開発に関するドキュメンタリーなどを制作。前作『あるきはじめて』(2024)は、高円寺国際学生映画祭銀河マリーゴールドシネマ賞、第三回山国映画祭優秀作品。